S氏がお送りする花火屋さんの道具日記④

好きな島はどこですか?私は、アイスランドが好きです。ごきげんよう。S氏です。

シチリアもいいなと思います。今日は真面目にブログを書きます。

今回はS氏がお送りする花火屋さんの道具日記④です。紹介する道具はこちら。コロ板です。コロ板はコロ掛けをするのに必要な道具の一つです。

コロ掛けは玉貼りをした玉に行う作業です。

通常、玉貼りを行うと下の写真のように張った紙がしわくちゃです。このまま乾いてしまうと、しわくちゃにしわくちゃを重ねたボコボコの玉が出来上がってしまいます。

写真は4号玉。職人(S氏ではない)の腕が良いおかげで言うほどのシワがないです。

我々は花火を大きく丸く開かせたいと考えているため、花火玉の表面がボコボコしていると困ります。

表面がボコボコだと、その分花火玉の内部にかかる圧力も均一ではなくなります。これが均一な方が、まんべんなく力が加わっていることになり、結果的に大きく丸い花火になるのです。

そのためにコロ掛けを適切に行います。コロ掛けが終わると先ほどのしわくちゃの玉がつるつるの玉になるのです。

つるつるかわいい。

ちなみにコロ掛けに使うからコロ板と呼んでいますが、そもそもコロ掛けって文字を今回初めて入力しました。コロ掛けは漢字なのかひらがななのかカタカナなのか。もし正式な名称があるなら花火屋さん教えてください。

また、コロ板は固い木材が良いです。豊田煙火では柿の木を使っています。社長からそう聞きました。もしかしたら聞き間違いで樫の木の可能性もあります。硬さと形が非常に大事でして、コロ掛けしたい玉の場所に応じてコロ板の使う場所も変わります。

なにもなければ広い平面を使いますが、導の周りは特に大事な部分なので角を使ってぐいぐい掛けます。玉に紙を貼る枚数が増え、緩やかな角を使いたくなったら上の写真のような角ではなく下の写真ような角を使います。

コロ板は使っていくと、玉貼りに使っている糊が少しずつ付着します。たまにコロ板をお風呂に入れて、糊をはがしたりします。今日は寒かったのでバケツにお湯をはり、入浴させました。気持ちよかったかい。



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